【外資だけじゃない】転職時のバックグラウンドチェックとは?
採用時にバックグラウンドチェックをする会社が増えてきました。
やましいこと(経歴詐称など)がなければ心配無用ですが、初めて遭遇すると、不安を覚えられる方も多いようです。
そこで、今回は、バックグラウンドチェックについての記事を書くことにしました。
バックグラウンドチェックの目的、チェック内容、その他よくある質問への回答などを解説していきます。
- バックグラウンドチェックとは
- バックグラウンドチェックとリファレンスチェック
- 誰がチェックするか
- いつチェックするか
- 現職にバレないか
- チェック完了前に退職手続きをして大丈夫か
- バックグラウンドチェックに引っかかった例
バックグラウンドチェックとは
バックグラウンドチェック(リファレンスチェック)とは、入社後トラブルを防ぐために、採用する人材に「問題がないか」を入社前にチェックする制度です。
チェック項目は、主に以下が挙げられます。
- 経歴詐称
- 犯罪歴
- 勤務態度
- 反社会的勢力とのつながり
- SNSなどのメディア調査
多くの方が気になるのは、経歴詐称、勤務態度、SNSなどのメディア調査だと思いますが、在籍していない会社を経歴書に書いたり、常識はずれの勤務態度だったり、著しく過激な運動をSNSで展開していたりしないと、引っかからないので、普通は心配不要です。
また、会社によりチェック項目は大きく変わるため、必ずしもこれら全てがチェックされるわけではありません。
バックグラウンドチェックとリファレンスチェック
会社によっては、こうしたチェックを「リファレンスチェック」と呼ぶ場合もあります。これらの間に厳密な定義の違いはありませんが、一般的には、以下のとおりです。
※この章以外では、両方まとめて「バックグラウンドチェック」と記述します。
バックグラウンドチェック
既に述べたような経歴、犯罪歴、反社チェックなどを網羅的に行う。
リファレンスチェック
あなたの過去の上司、同僚などに話を聞くことを中心に行う。
バックグラウンドチェックを行う会社よりも、リファレンスチェックだけしかやらない会社の方が多いです。しかし、どちらを行うにしても、これらのチェックで内定が出ない、取り消される、などは非常に稀です。嘘や隠し事に身に覚えのない方がバックグラウンドチェック / リファレンスチェックで落とされることはまずありません。
誰がチェックするか
バックグラウンドチェックは、以下の3者のいずれかによって実施されます。
以下、多い順に並べています。
第3者ベンダー
バックグラウンドチェックを専門とする会社に委託するケースが最も一般的です。
代表的な会社に、First Advantageなどがあります。
経歴、犯罪歴、反社チェックなどを広く行う「バックグラウンドチェック」の場合は、通常ベンダー使用になります。
採用企業
採用企業自ら行う場合は、「リファレンスチェック」のみをやるケースがほとんどです。
企業によっては、「リファレンスチェック」は自社で行い、「バックグラウンドチェック」は、ベンダーに依頼するケースもあります。
転職エージェント
企業からエージェントに委託されるケースも珍しくありません。この場合も、「リファレンスチェック」のみの対応が普通です。
どれが厳しい、甘い、ということはないので、いずれのケースになるにしても、あなたにとってなんら差異はないと思っていただいて差し支えありません。
いつチェックするか
選考中、内々定後、内定後、入社後と、会社によって分かれますが、もっとも一般的なのは、内内定後のバックグラウンドチェックです。選考はすべて終えている状態で、バックグラウンドチェックし、終わり次第正式に内定が出される仕組みです。
一番珍しいのは、入社後にバックグラウンドチェックをするケースです。「入社後にバックグラウンドチェックをされて、はじかれたらどうすればいいの?」という声が聞こえてきそうですが、既に書いているように、バックグラウンドチェックで引っかかることはまずないため、あなたが入ったのが入社後チェックをする会社でも心配することはないでしょう。
現職にバレないか
バックグラウンドチェックに関する一質問で一番よくあるのは、「現職にバレないか」です。
結論から言うと、現職にあなたの転職活動がバレることはまずあり得ません。あなたの入社が確定する前、つまり「まだ内定が出るかどうかわからない」や、「あなたが内定を受諾するか決めかねている」などの「転職を止めて現職に残る可能性がある」段階で、あなたの転職がバレるようなチェックをされることはあり得ません。そうしたリスクのあるチェック項目がある場合は、あなたの内定受諾後に、事前に許可を取った上で行われます。
チェック完了前に退職手続きをして大丈夫か
問題ありません。バックグラウンドチェックのタイミングなどによっては、先に退職手続きをせざるを得ないこともあるかと思います。ただし、経歴詐称や犯罪歴、懲戒解雇など、「うっかり忘れていた」レベルを超えた隠し事がある場合は、この限りではありません。
採用企業も、散々選考に時間と労力を掛けてきて、内定まで出した上でその人材を失うことは避けたいと思っています。したがって、バックグラウンドチェックは落とすためのものではなく、ある意味形式的なものだという理解で良いでしょう。
バックグラウンドチェックに引っかかった例
バックグラウンドチェックに引っかかることはまずないと書いてきましたが、「とは言え、引っかかった例ってないの?」と気になる方もいると思います。
私が今まで見聞きした例で、バックグラウンドチェックに通らなかった例は、思い出せる限りたった一つです。その人は、レジュメに、在籍したことのない企業を記載していました。私が転職を手伝った人ではないので、目的は不明ですが、一度も働いたことのない企業で勤務していたと偽り、それがバックグラウンドチェックでバレて、内定を取り消されていました。
安心したでしょうか?バックグラウンドチェックに通らないとは、このレベルなのです。
今まで、「勤務態度について悪い評価だった」、「経歴書の在籍期間が間違っていた」など、「グレー」な例はたくさんありましたが、それでもバックグラウンドチェックで落ちるのを見たことがありません。
バックグラウンドチェックは恐るるに足らないことなのです。
いかがでしたでしょうか。多くの方にとってバックグラウンドチェックは、形式的なもので、何も心配することはありません。
それでも未知のものに対して不安を持つのは人間として当然なので、今回の記事が不安の払拭の一助になれば、大変幸いです。
次回は、リファレンスチェックに特化して記事を書こうと思っています。ぜひそちらも読んでいただけれと思います。