【令和の面接で必須】コンピテンシー面接対策
コンピテンシー面接という言葉を聞いたことはありますか?
数年前から、GAFAMをはじめとする大手外資系企業を中心に、多くの面接官が取り入れている面接手法です。外資発祥ですが、今は日系企業でも採用する会社が増えています。
コンピテンシー面接を端的に説明すると、「実際のあなたの過去の行動とその結果に基づいて、評価する面接」です。一昔前に流行ったフェルミ推定に代わって、現時点でも最も人気のある手法の一つなので、希望のポジションの内定を取るために対策を講じて損はありません。
今回は、コンピテンシー面接で高い評価を得るための手法、STARメソッドについて紹介します。
コンピテンシー面接によくある質問
まずは、コンピテンシー面接ではどのような質問が出るかを押さえていきましょう。
いくつかの例を挙げます。
- あなたの強みはなんですか?
- 過去に直面した最も大きな課題について話してください。
- あなたは管理職です。パフォーマンスの低い部下が、他のメンバーに悪影響を与えています。どう対応しますか?
普通の面接の質問じゃない?と思われたでしょうか。特に質問1と2はその通りだと思います。
実はコンピテンシー面接と普通の面接の違いは、「質問の内容」ではなく、「評価のされ方」なのです。コンピテンシー面接では、上記の質問に対して、「あなたの考えをサポートする実際の出来事」を添えて回答する必要があります。
1番目の質問への回答が「周りを巻き込む力」なのであれば、それを証明するエピソードを、2番目の質問への回答が「個人情報漏洩に対する対応」であれば、それに対しての対応と結果を、3番目の質問は未来のことを聞いていますが、あなたの回答をサポートする過去の事例(マネージメント経験がない場合は、部活の後輩指導などの、なるべく近い経験)を引き合いに出す必要があります。
こうした質問に回答するには、STARメソッドが効果的です。そのやり方について早速見ていきましょう。
STARメソッド
「STAR」は、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Results(結果)の頭文字です。コンピテンシー面接では、「あなたが実際に置かれた環境(Situation)において、どのような解決すべき問題(Task)があり、それに対してどう対処し(Action)、その結果どうなったか(Results)」ということを問われます。
STARメソッドを使うと、非常にスムーズに、納得感のある回答をすることができます。
例えば、前述の質問1. あなたの強みはなんですか?という質問で、「周りを巻き込む力」という回答をしたい場合は、以下のようになります。
【回答例】
私の強みは、周りを巻き込む力です。例えば、
Situation:去年、私のチームは、前年比の50%増しの営業目標を与えられました。一昨年の目標も低いとは言えず、チーム一丸となってようやく到達したので、新しいターゲットにどう取り組むべきか、頭を悩ませました。
Task:人員追加は許されず、一昨年と同じ人数、同じメンバーで、新しい営業目標をクリアするのが、私のチームマネージャーとしてのミッションでした。
Action:一昨年でも大変だったのに、限られたリソースの中、どう動けば求めている結果を得られるか考えた結果、他のチームと協働することで、より良い結果が出せるのではないかと思いつきました。
いつも他の営業チームとはお互い競争相手という関係で、協力し合うことはあまりありません。しかし、それぞれ異なる営業エリアを持っているため、パイを奪い合うことななく、反目し合うより、協力し合う方がお互い得だと理解してくれました。
そこで、それぞれの顧客に営業領域を超えて顧客を紹介してもらい、それを別の営業チームに渡すという協力体制を敷きました。
Results:結果、私のチームが、営業目標を120%達成しただけでなく、他の多くの営業チームも非常に高い目標を達成できました。そして、この成功事例から、今までになかった協力体制ができ、営業活動が非常に楽になりました。
高い目標設定という困難な状況から、結果的に会社全体の利益を上げる戦略が生まれたことに非常に嬉しく思っています。
いかがでしょうか?
周りを「巻き込む力」について、実例を示すことで説得力が増しています。また、この例のようにさりげなくプラスアルファのアピールポイントを盛り込めればベターです。
このように、STARメソッドを使うことで、わかりやすく、説得力のある回答をすることができます。基本的な考え方を理解し、何度か練習すればあらゆる面接に当てはめて活用できるはずです。
あなたの内定獲得の一助になれば幸いです。